煮物やポタージュなどのおかずのみならず、お菓子やデザートなどにも良く使われるカボチャですが、実は鮮度が良いものがおいしい訳ではありません。
カボチャは風通しの良いところに置くと熟成され、デンプンが糖化し甘味が増しホクホクとした食感が感じられるようになります。どれが熟成しているかなど選ぶのが難しいカボチャですが、今回はおいしいカボチャの選び方、保存方法やおいしく食べるコツなどをご紹介します。
カボチャの選び方
カボチャは夏に収穫し、秋の旬の時期になるまで追熟させます。きちんと追塾されているかどうかで、甘味や食感がかなり変わってきます。
まず最初にヘタの切り口を見ます。だいたいの野菜は切り口がみずみずしいものが新鮮でおいしいとされていますが、カボチャは逆なのです。ヘタの切り口が枯れているもののほうが良く熟成されており、持ってずっしりと重いものが完熟の目安です。
ヘタの周りが柔らかいものは避けましょう。ヘタの中央がふっくらと膨らんでいるものが甘くてホクホクしたカボチャのサインです。
皮の表面に艶があるものを選びましょう。たまに緑と黄色がまばらになっているカボチャがありますが、この黄色の部分は地面に接していた部分で、日焼けしていない部分になります。この色がまばらなのは、農家さんが収穫後の追熟の際に、こまめに向きなどを変えていなかった為にできるものです。味や健康にはまったく問題ありませんが、食べるのなら、しっかりと管理された農家さんのお野菜を食べたいですよね。
カットされているものは、肉厚でオレンジ色が濃く、種が多いものを選びましょう。
たまに、種がベタベタに溶けているようなカボチャがあります。やわらかくておいしいのかなと思うかも知れませんが、実は未成熟で収穫されたもので、甘味が足りないものが多いのでご注意ください。
カボチャの保存方法
カボチャは丸ごとのままでしたらかなり日持ちします。風通しの良い場所においておくことで1.2ヶ月は持ちます。冬場でしたら暖房の効いていない室温で、夏場でしたら日の当たらない涼しい場所に置いておきましょう。
カットしたものはワタと種をしっかりと取り除き、ラップし冷蔵庫で保管します。1週間は持ちますがなるべく早めに食べましょう。
冷凍保存の場合は、ワタと種を取り除き適度な大きさにカットします。ポタージュに使う予定でしたら、スライスでいいでしょう。カットしたらお皿やバットなどにカボチャ同士がくっつかないように置き、冷凍庫にいれます。くっついたまま冷凍してしまうと、調理する際にくっついた部分が煮崩れしやすくなってしまいます。
完全に凍ってから保存袋にいれ冷凍保存します。
使用するときは解凍などせずに凍ったまま使用してください。
おわりに
おいしい煮物にするコツは、しっかりと面取りすることです。面取りすることで火が通りやすく、煮崩れなく味が良く染み込みます。薄味にするとカボチャの味が引き立ちます。鍋は大きめのものを使うことがポイントです。
カボチャは皮が固いので、くし形に切る際には滑らないようにまな板に濡れたふきんを敷き、頂点に刃先を当て2センチほどずらした部分に刃元から入れると切りやすくなります。
カットの際は怪我をしないようご注意ください。