「世界一カロリーが低い果実」として1987年、ギネスブックに認定をされたきゅうりです。
栄養素も低い野菜という一般的イメージもありますね。
「きゅうり食べても意味ないよ、栄養なんてないんだから」なんて声もちらほら聞こえてきますが、では本当にそうなのでしょうか。
今回は、この「きゅうり」について少し調べてみたいと思います。
きゅうりの栄養と効能
きゅうりの95%は水分です。カロリーが低い、栄養がないと言われる理由はここにありそうですね。
しかし栄養素がほとんど無いというのは間違っているようです。
ビタミン・ミネラル・食物繊維などバランスよく含まれていますが、どれも量が多くないのです。
栄養素の主な働き
ビタミンA「皮膚や粘膜を保護」
ビタミンC「免疫力をあげ、さらに疲労回復」
ビタミンK「骨を強くする、止血効果」
カリウム「余った塩分の排出、利尿作用」
栄養素によって得られる働きには、「むくみ解消」「体の熱や、アルコール代謝を促す」「高血圧や腎臓病の対策」「脂肪分解を補助する、胃もたれ改善」などがあげられます。
ビタミンを破壊するのか
「きゅうりには栄養素であるビタミンCを破壊する酵素が含まれるため、合わせて食べないほうが良い」というのを聞いたことがあります。
実際どうなのでしょうか。
この問題となる酵素こそ「アスコルビン酸酸化酵素」です。
ビタミンCと共に摂取すると、破壊し、ビタミンCの総量を減らすと言われています。
しかし近年の研究結果では、ビタミンCの変異は確認できるものの、摂取できるビタミンCの量は変わらないということが分かったようです。
その変異が破壊とされていますが、摂取量が変わらなければ問題はありませんね。
きゅうりに含まれるカリウムの効能
ナトリウムの排出を促すことで、むくみ解消や改善効果を得ることができます。
含有量は多くありませんが、低カロリーで癖のない野菜なので摂取量自体を多くとれます。
とくに水分が豊富なので、水分不足を回避でき夏にはピッタリですね。
さらに、ナトリウムの排出を促すことで血圧を下げる働きもあります。
水分とカリウムを豊富に含むことは、利尿作用にも繋がります。
体内にこもった熱を排出し、火照りやのぼせを改善します。
またカリウムは、バランスの保持・筋肉・神経などのコントロールにも役立ちます。
これが不足すると腸活動低下による食欲不振や便秘・むくみなどの症状があらわれるため夏バテの原因ともなるんですね。
おわりに
世界一食べても効果のない野菜と言われている「きゅうり」ですが、いかがでしたか?
たしかに含有量をみるととても少ない栄養素ですが、水分が豊富で食べやすい野菜なので、摂取量からすると十分な効能が得られるのではないかと思います。
これから訪れる暑い季節にはピッタリですね。
余談です。
きゅうりとにんにくの組み合わせは、夏バテ予防・対策におススメ。
著者のお気に入りレシピをご紹介しましょう。
用意するもの:きゅうり2本、にんにくすりおろし適量、しょうゆ大さじ1、ラー油小さじ1、塩
きゅうりは両端を切り落とし、フォークで適度に刺して穴をあけます。それから一口大にきります。
ボウルにきゅうり・にんにくすりおろし・しょうゆ・ラー油・塩を加え混ぜ合わせます。ラップをして冷蔵庫で冷やせば出来上がり。
さっぱりしていて、パクパク食べられるやみつききゅうりです。