シャキシャキとした歯ごたえに、独特のうま味や香りが特徴的な野菜「ごぼう」。日本では、和食の定番食材ですが、実は欧米の方ではあまり食べられていないそうです。
煮物や揚げ物、漬物などお馴染ですよね。
日本にごぼうを伝えたとされる中国では、漢方薬として用いられていたんですね。またヨーロッパでも、ニキビや腫れものなどの皮膚疾患の治療や、尿の出を促すような民間薬として利用されていたようです。
そんな薬として認識されている「ごぼう」を食べることは異常なのでしょうか?
そんなことはありません。今回は、ごぼうについて色々と調べていきたいと思います。
ごぼうの栄養
基本的に栄養素が少ないといわれているごぼうです。その理由は成分の8割が水分だからでしょう。しかし、含まれる栄養素が0ではありません。
ごぼう100gに含まれるのは、エネルギー65kcal、カリウム320mg、カルシウム46mg、食物繊維5.7g、鉄0.7mg、銅0.21mgです。
こうみると、カリウムと食物繊維が豊富ですね。
ごぼうの効果・効能
代表的な成分である「食物繊維」は、腸にとって邪魔な存在なため、早く体外に排出しようとします。
そのため、便秘に効果があるということですね。
腸を刺激し、コレステロールを低下させます。同時に、発ガン性物質などの有害物質を排泄する働きをするので、便通がよくなりガン予防にもなります。
水溶性食物繊維の一種である「イヌリン」には利尿作用があり体内に溜まった不要な水分や老廃物を体外へ排出します。顔や手足のむくみ解消にも一役かいますね。
コレステロール低下に役立つことから、動脈硬化予防、糖尿病、生活習慣病予防にも効果があります。水溶性食物繊維に包まれた食べ物は消化菅の移動速度がゆっくりになり、血糖値の上昇が緩やかになります。ごぼうに含まれるポリフェノール類は過酸化脂質の成分を制御する働きもあり、肥満予防にも役立つと考えられています。
さらに、昔から薬として用いられてきた効能から、咳や痰など喉の炎症に良いと言われます。
口に含むことから同時に口内環境を調え、口内炎にも効果があります。
ごぼうの旬
ごぼうは年間を通して流通していますが、比較的多く出回るのが12月頃です。
関東を中心に栽培されているものは、秋から冬が旬になります。一方、夏には夏ごぼうととも呼ばれ「新ごぼう」の旬となります。
さらに、関西方面では「若ごぼう」と呼ばれる葉ごぼうを食する文化もあり、春先に旬を迎えます。
ごぼうの産地で最も多いのは青森県、そして茨城県、群馬県となります。
青森県産は全体の58%を占めています。
ごぼうにも、細いものから太いものまでありますよね。あれは、産地や種類が異なるからです。
おわりに
今回は、ごぼうについてご紹介しました。
栄養素も少なく、海外ではあまり食べられていないごぼうですが、食物繊維が豊富でやはりあの食感や独特のうま味はクセになりますよね。きんぴらごぼうなんて、日本家庭の定番食ですよね。
余談です。
それぞれの食材には効能があります。ごぼうは、ビタミン類全般があまり含まれてないですね。ここは、食べ合わせ食材で補う必要がありそうです。
ごぼうときのこの炒め=便秘予防
ごぼうと切り干し大根の煮物=美肌効果
ごぼうと豆腐・鶏ひき肉のハンバーグ=ダイエット効果
など・・・効果を期待してレシピを組むのもいいですね。